シュタイナー教育とは

シュタイナー

「シュタイナー教育」とは、ルドルフ・シュタイナーが創設した学校で行われる教育方法を指しています。

シュタイナーは1919年にドイツのシュツットガルドに「自由ヴァルドルフ学校」開校しました。「ヴァルドルフ」とはこの地にあった、たばこ工場の名前に由来しています。工場労働者の子供のために、新しい学校を設立したのが始まりです。

日本では「シュタイナー学校」と呼ばれることが多いですが、一般的に海外ではシュタイナー学校の事を「ヴァルドルフ学校」と呼んでいます。

シュタイナー学校は、シュタイナーが提唱する人智学の思想に基づいてはいるものの、子供たちにその思想を教えたり、押し付けたりすることはありません。

シュタイナー教育は「自由への教育」という理念を持っています。シュタイナーが考える人間の「自由」とは自分の人生においての使命を認識し、自分の意志でそれを行動に移すことができる事、だと言っています。好き勝手に気の向くままに行動するという意味での自由では無く、自分の考える人生を意思を強くして歩む事ができる、という意味での自由です。周りの空気に流されず、自分が「こうしたい」という事を貫き、実際に行動できることこそ、自由なのだとシュタイナーは言っています。

シュタイナー学校の特徴は様々あります。エポック授業と言ってシュタイナー学校独自のカリキュラムて同じ一つの科目を集中的に数週間学び続ける、長い期間(一般的に8年間)同じ教師が担任を担当する、普通の授業の他にフォルメン線描、オイリュトミーという身体表現の授業がある事、手仕事の授業(編み物や刺繍、工芸など)があるなどがあげられます。

シュタイナー教育が受けられる学校は日本では幼稚園から高校まであり、日本の風土・文化に合わせて日本らしさも加えられたものになっているようです。

シュタイナー学校について書かれている書籍で日本で有名なものは、子安美知子著『ミュンヘンの小学生』(中公新書刊)です。私はシュタイナーについて興味が出始めた頃この本を読んで、シュタイナー教育にもとても関心を持ちました。

 

参考文献『マンガでやさしくわかるシュタイナー教育』JMAM刊

『シュタイナーの子育て30のヒント』岩橋亜希菜著 河出書房新社刊

『シュタイナー入門』西平直著 講談社現代新書刊