映画『シン・ウルトラマン』に登場するシュタイナーの本

シュタイナー

映画『シン・ウルトラマン』の主人公(ウルトラマン)が地球と人間について勉強する際に本を読んでいるシーンがあり、そこでシュタイナーの本が登場しました。

主人公がシュタイナーの小学校に通っていたこともある齋藤工だからシュタイナーの本をあえて選んだのか、企画・脚本の庵野秀明のこだわりなのか??

たまたま息子と一緒に映画を観て、そこにシュタイナーの本が出てくることにとても驚きました。そのシュタイナーの本のタイトルと、その他に読んでいる本について調べました。(DVDで一時停止ボタンを押して、分かるものだけ調べました。)だから何というわけではないのですが、ただ何の本を読んでいたのか知りたかっただけです(笑)

 

1.オープニングから15分後くらいのシーン。シュタイナーの本が出てきます。

『死について』ルドルフ・シュタイナー 高橋巌訳 春秋社刊

『攻撃 悪の自然誌』 コンラート・ローレンツ 日高敏隆・久保和彦 訳 みすず書房

『広辞苑』第七版 岩波書店

『神曲 時獄篇:第1歌~第17歌(須賀敦子の本棚1)』(須賀敦子の本棚 池澤夏樹=監修)ダンテ・アリギエーリ 須賀敦子/藤谷道夫 訳 注釈・藤谷道夫

『スピノザ 力の存在論と生の哲学』 秋保亘  法政大学出版局

 

<洋書>

『An Abridgment of Mr. Locker’s essay concerning human understanding 』 John Locke /John Wynne

‥‥『人間知性論』抄本? ジョン・ロック

『The Economic Consequences of the Peace』 John Maynard Keynes

‥‥『平和の経済的帰結』 ジョン・メイナード・ケインズ

 

 

2.『シン・ウルトラマン』31分頃のシーンで主人公(ウルトラマン)が図書室で読んでいる本

『野生の思考』 クロード・レヴィ=ストロース 大橋保夫 訳  みすず書房

 

有名な映画の中で、スピノザやレヴィ=ストロース、ジョン・ロック、ダンテ、そして広辞苑と並んでシュタイナーが出てくるところに嬉しさを感じずにはいられない出来事でした♡

シュタイナーの『死について』は、亡くなった人との関りなどについて書かれています。この講演が行われたのは第一次世界大戦の頃で、未来があるはずの若者が戦争で多く亡くなりました。その死者と遺された人たちを繋ぐものがあり、それはどんなものなのかを語っています。大切な友を病によって亡くし、悲しく淋しい気持ちをどうすればいいのか分からない時に、私はこの本を読んでそれまでと違う気持ちになれました。