エッセンシャルオイルを選ぶ時に

アロマ

エッセンシャルオイルを選ぶ時、初めは効果効能を調べたり、その人の好みなどを重視して選びます。

シュタイナーによる人智学の考え方を少し取り入れてみるとどうなるでしょうか。

人智学では人間の体を3つに分けて考えています(3分節)。頭の部分と胸の部分、そして胴・四肢部分です。それぞれに頭の部分は思考、胸の部分は感情、胴・四肢部分は意志を司っていると考えているので、それに合わせてエッセンシャルオイルを選んでいくとうのも面白いのではないかと思います。

例えば、思考の部分。頭がすっきりせず思考が働かない場合は、思考をスッキリさせるペパーミントやローズマリーなど。感情の部分であれば気持ちを落ち着けるラベンダーやカモミールなどのお花系のエッセンシャルオイル。そして意志という部分であれば、気持ちを強くするスパイス系や樹木系のオイル、ジンジャーやシナモン、シダーウッドやパチュリーなどがいいかもしれません。

また、シュタイナーの植物学的な見方で考えると、上の3分節を植物に当てはめてみることもできます。人間の頭の部分が植物では根っこで、脳神経のようになっています。葉っぱは呼吸器系で、胸の部分。花の部分は生殖器系と当てはめて分けられます。

そう考えると、根っこのオイルであるパチュリーや枝が広がる樹木系は神経系に、葉っぱのエッセンシャルオイルであるユーカリやペパーミントは胸部に、お花のエッセンシャルオイルは生殖器系に利用できるという考え方もできます。

この植物の見た目と効果効能が同じだという考え方は、パラケルスス(1493-1541)の「特徴表示説」というものがあり、これと一緒のように思いました。(パラケルススについて調べるとシュタイナーの思想と似ているところが多く、とても興味深いです。)

全てをシュタイナーの思想にはめ込んでいくことは難しいし、無理があるものもあるかもしれません。でもイメージすることでよりよい選択ができるかもしれません。実際に上のような選び方をした後で、そのオイルの効果を改めて調べてみると意外と合っている、という事もあります。

エッセンシャルオイルを選ぶ時に、またそのオイルの効果を覚えるときに、見た目や身体の部分と照らし合わせたり、思考、感情、意志というものに分けて考えて、選んでいくのもいいのではないかと思います。

植物と3分節については涼風書林刊、丹羽敏雄著『百合と薔薇~ゲーテ=シュタイナー的自然観察への誘い』、クレヨンハウス刊『おうちでできるシュタイナーの子育て』でも少し触れられています。