14~21歳の子育て

シュタイナー

14歳~21歳の子育てで大切なこと

第③7年期(14歳~21歳)の特徴と大切にすること

・ 「思考」を育てる時期

・ 「概念」を形成する

・ 男の子は内向きに女の子は外向きになる

・ 理想をもつこと

 

「思考」を育てる時期

14歳~21歳の第③7年期は「思考」を育てる時期です。第①7年期には感覚的で衝動的な「意思」の力や、第②7年期には「感情」によって世界を感じることで、主観的・自分中心に生きていた子供が、このころから「思考」を働かせて自分を客観的に見ることができるようになります。それによってこの先、社会に出ていくための基礎を作る時期になります。 第①7年期は「模倣」で導き、第②7年期は「権威」で導くのに続き、第③7年期は「原理・原則」で子供を導いていくことが大切になってきます。思考でこの世界の「原理・原則」を理解し、自分で判断できるようになってきます。

概念を形成する

この時期に12感覚の「概念感覚」(思考感覚)が育てられます。概念とは、「物事が何であるか」を捉える感覚です。シュタイナーはこの「概念」は、固まったものとして捉えるのではなく、成長と共に変わっていくべきだと言っています。教育においても、何かをひとつの方向から見るのでなく、あらゆる方向から見ることで、多面的な見方(生きた概念で見ること)ができます。この時期に「生きた概念」で物事を見ることが、のちになって未来をつくるうえで重要になってくるようです。もちろん生きた概念なので、このころに獲得した概念と、10年後、20年後に同じものから受け取る概念は違ったものになるはずです。 この概念感覚と共に自我感覚も形成されます。少しずつ自我が芽生え始めますが、自我が育つのは次の第④7年期(21歳~28歳)です。この自我の芽生えと共に知的判断力も形成されます。

男の子は内向き、女の子は外向きになる

思春期を過ぎると、男女の特徴が出てきます。体の変化だけでなく、心や行動にも違いが表れるようになります。女の子は周囲の世界との関りを持とうと外向きになり、その世界に適応しようとします。それに対して男の子は周囲の世界と自分との関係を作り、その中で活動の場を作っていきます。内向きな男の子のこの期間は、その後未来を作っていくうえで大事な力になります。

理想を持つこと

自分の英雄を持つ、歴史上の人物や小説の中の主人公など子供自身が心に理想として描く人物を具体的に思い描くことで、未来を作っていきます。子供が喜びで貫く理想へと自然と向かえるように周りの大人が導いてあげることが大切です。