ローズヒップについて
学名:Rosa canina 科名:バラ科 利用する部分:実 草木の種類:落葉低木
ローズヒップはバラの実です。バラの中でも「ワイルドローズ」や「ドッグローズ」と言われる種類で、花は一般的なバラのように花びらが多いタイプではなく、5枚の花弁のシンプルで可愛い白からピンク色のお花を春に咲かせます。
秋になると赤い実をつけるので収穫して乾燥させれば、ハーブティーとして利用できます。酸味のあるお茶で、ビタミンCが豊富に含まれ、その他ビタミンA・B・Eも含まれるので疲労回復のお茶としておすすめです。
ハーブティーにする時にはドライハーブの場合固い実なので少し葉っぱ系のハーブよりも長めに(5分くらい)抽出したほうがよく成分が出ます。ドライハーブの種類によって、ホール(そのまま乾燥させたもの)、カット(半分か4分の1くらいにカットして乾燥させたもの)、ファインカットまたはパウダー(細かく粉状にカットしたもの)と状態が違うので、利用方法によって使い分けたり、長く抽出するのが面倒な場合は細かくカットしたものを選ぶといいかもしれません。
ローズヒップのハーブティーはほんのり黄色っぽい色がつきます。一般的販売されているのローズヒップのハーブティー(主にティーバッグタイプ)はハイビスカスとブレンドして赤い色を出していることがほとんどです。
味もローズヒップだけよりもハイビスカスの酸味と合わせた方が飲みやすいのでこのタイプが出回っているように思います。ハイビスカスとブレンドする以外には、風邪予防のブレンドやお肌のためのブレンド、妊婦のためのブレンドなどにビタミン補給として加えるなどして利用します。酸味がある以外には癖もないので、どんなハーブとも相性がいいです。
ローズヒップ単独のハーブティーを淹れてみると分かるのですが、ほんの少しトロッとしたとろみが出るように思います。また、ハーブティーとして使用した出がらしのローズヒップも柔らかくなって美味しくいただけるのでそのまま食べてみてください。ジャムやお菓子に入れてもいいかもしれません。
ローズヒップの収穫について
秋にローズヒップの収穫をしました。(11月中旬)
虫食いや悪い状態の実を取り除いてから乾燥させる作業に入ります。
このローズヒップには実全体に細いトゲがびっしりついているので、軽く洗ってキッチンペーパーで拭きながら取り除きました。時々かなりしっかりとした針状のトゲがあり、指に刺さって怪我してしまいました。取り扱いには注意が必要です。
次にキッチンバサミで半分に切って、中の種とその周りについている綿のようなふわふわを取り出し、果肉の部分だけにします。さらにそれを半分に切って乾燥しやすい状態に。(実の中には種がぎっしり詰まっています。この種を圧搾するとローズヒップオイルが採れるのですね。)
ローズヒップの果肉は少し置いておくだけで乾燥が進み、よく見るローズヒップのドライに近い状態になりました。さらにしっかり乾燥させてカラカラの状態にさせます。
一つだけ、生のローズヒップを食べてみました。酸っぱかったです。このままフルーツのように食べるというものではないですよね。たくさん収穫できたらドライハーブを作るだけでなく、ジャムを作ったりなんてこともできるのかなと夢は広がります。
<追記>
ローズヒップの収穫を何回か経験して、やり方を色々試してみたところ、今のところ以下のようなやり方が作業しやすいかなと思っています。
まずローズヒップを軽く洗ってキッチンペーパーで棘を取りながら拭き取った後、キッチンバサミで実を半分にカットして、コーヒースプーンなどの小さめのスプーンで中の種と細かい毛を取り出します。その後横にもう半分カットします。大きさはお好みですが、4分の1くらいがおすすめです。その後、乾燥させて出来上がりですが、その状態で細かい毛が気になるようなら深めのボールにカットしたローズヒップを入れ、そこにお水を入れて軽く混ぜると毛が浮いてくるので、毛を除けてローズヒップのみをすくい取り、キッチンペーパーで拭き取った後乾燥させます。
市販のローズヒップも実の中の毛が混ざっていることが多いので最後の作業はやらなくてもいいかもしれませんが、水に一度くぐらせるだけてよく取れるので気になるようでしたらやってみてください。